沖縄オープンラボラトリでは、クラウド技術とSDN、NFVなどの新しいネットワーク技術による、オープン性に富んだ、自由度の高い、柔軟で使い易いICT基盤の実用化と普及を目指して活動を進めています。
 
今、クラウド技術やネットワーク技術は、社会生活や市場での活動において変革を与え、市場に不可欠な存在になってきましたが、まだ、その導入や運用において十分に能力を発揮できているとはいえません。
 
その実用化や普及を進めるためには、市場のサービスや、そのソリューション、アプリケーションをユースケースとしてとらえ、もう1つの市場の潮流であるオープンソースソフトウェアを中心に技術の検証を行い、実用可能なモデルの定義を行なったり、技術の改良や、その応用手法を磨いたりしていくことが重要であると考えています。
 
「ユースケース・マーケット研究」では、多業種の方々からのヒアリングやディスカッションを通して、知見を広げ、新しいユースケースやそこで取り組むべき課題を発見することを主な活動としています。
 また、ここでの活動結果を、マーケットを巻き込んだ技術研究開発やユースケースの検証活動につなげたり、国際交流や人材育成の場などでその知見を広く知らしめたりすることで、実用化や普及に貢献していきます。

 ユースケースとは 

ICTは、その機能がいくら高く、優れたものであっても、実際の社会や市場活動で有効に使えるものでなくては、その必要性はありません。
特に、クラウド技術やSDN/NFVといったネットワーク技術は、比較的新しく発展途上でもあるため、十分な実用検証が行なわれているわけではなく、またその活用法が確立しているわけではありません。
さらに最近では、IoT、機械学習やロボットなど、業務の効率化やネットビジネスという従来のICTの応用範囲を越える、高度な取り組みが注目されるようになってきました。
 
ユースケースは、システムにおける機能的要求を明らかにするために、その利用シナリオを描いていく技法です。
 沖縄オープンラボラトリでは、市場のユースケースや、そこで進むICT高度化技術を通して、ICT基盤技術のユースケースを把握し、活動を規定していくこととしています。

 ユースケース・マーケット研究活動紹介

(1)Service Design Study Group(SDSG)
ICTとは異なる多業種の方々から、将来構想、最新動向等を発表頂き、参加者と一緒に検討することで、知見を広げ、新しいユースケースの発見に繋げるとともに、先進的な研究・実証実験を行うための活動につなげます。

SDNやNFV、クラウドコンピューティングのような、新しい概念を持つアーキテクチャについては、未来の社会を想定し、それを実現するための方法を検討する方法(バックキャスティング・アプローチ)が有効であると考え、このバックキャスティング・アプローチにより、多くの専門家や研究者、サービサー、メディア関係者等最先端の活動をされている方々をお招きし、エンジニア視点では無い、最新情報、将来構想等について発表および参加者とのディスカッションを行うことで、知見を広げ、新しいユースケースの発見や先進的な研究・実験を行うための活動につなげます。

バックキャスティング・アプローチ(Backcasting approach)とは
将来を予想する際に、持続可能な目標となる社会の姿を想定し、その姿から現在を振り返って今何をすればよいのかを考えるやり方。
現状にとらわれず、「すべて思うとおりになるとしたら、どういう姿にしたいか」を想い描きビジョンとして設定。 その上で、実現するために今取り組むべき施策を実行する。

(2)SDN関連企業へのユースケース調査
SDNは通信事業者やデータセンタ事業者のみならず、様々な可能性のある技術です。
通信事業者やデータセンタ事業者などのSDN関連企業でのユースケースの発掘のみならず、利用企業の観点で、SDNによって、既存の通信サービスだけでは実現が困難であったユースケースを調査・検討することにより、産業界のSDN実用化のモデルを明確化します。

 

この活動では、SDN関連企業にヒアリングを実施し、SDN技術の展開の方向性や市場からの期待を調査します。SDN技術の市場で展開されるユースケースは何であるか、中長期的にはSDN技術はどのようなユースケースに適応されると考えられているかを調査し、そのユースケースを検討します。