社会構造の変化や国際化に伴い、学校での集合一斉での知識伝達による詰め込み型を中心とした学習形態から、アクティブラーニングや反転学習などの教授方法の革新、またクラウドを活用したドリル学習、社会と連携したプロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)など、学びの形態が変わりつつあります。 今後、教育は学校の教員によるものだけでなくなり、社会や地域との接点の中で、経験やスキル、表現力を生かして、多様性の中で協創する課題解決力を身につける事が重要な時代になります。 かたや、少子化、格差社会に貧困家庭など、社会問題が教育の場に大きな影響を及ぼし、ますます負のスパイラルに陥る危険性が高い状況です。 そこで今、まさに準備すべきことは、適切な指導者、教育環境、活きた教材、学習システムの再編成、再構築であり、その価値を社会が共有することであります。 一方クラウドを活用した知財の集約や、リソースをオープンにして必要に応じて一定の条件下で誰もが共有・活用することも出来るようになり、またどの地域からも社会や世界とつながることが出来るようになりました。 そこでは、子供達が産業や地域と、社会とつながったり、世界の子供達が多様な価値観や生活感を感じながらも共に協創することができます。またそのデータが集積され、個々への対応を最適・自動化することも可能になるでしょう。 今回のワークショップでは、新たな教育のシステムに地域をあげて取り組みを始める沖縄県南城市の「なんじょう産学官人材育成協議会」の活動を取り上げ、国や自治体、民間、地域で同様の課題に取り組む方々をお招きし、南城市の活動へのフィードバックや、他地域を含め今後の人材育成や教育の取り組みの知見を拡げる機会とします。
■開催概要 3月25日(金) 16時〜20時 場 所:イトーキ東京イノベーションセンター SYNQA 東京都中央区京橋3-7-1 相互館110タワー 1-3F
参加費:無料
参加者:12名
■招待参加者 ●生重幸恵 様
特定非営利活動法人スクール・アドバイス・ネットワーク理事長、
一般社団法人キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会代表理事、文部科学省第8期中央教育審議会委員、
内閣府地域活性化伝導師、 第8期東京都生涯学習審議会委員、東京都社会教育委員、 港区社会教育委員、
杉並区立天沼中学校・天沼小学校運営協議会委員
●山下洋輔 様
柏市議会議員。教育コンサルタント。(社)教育共創研究所代表理事。
●片岡 靖 様
ICT CONNECT 21(みらいの学び共創会議) 事務局長
JAPET&CEC(日本教育情報化振興会) 調査・研究開発部担当部長
DiTT(デジタル教科書教材協議会) 参与
●中村 孝一 様 NPO法人 eboard 代表理事
●飯塚悟 様
なんじょう産学官連携人材育成協議会(立ち上げメンバー)、(一社)STEAMおきなわ共同代表、
子ども向けデジタルクリエータースキャンプ「デジラボおきなわ」主催、チーム沖縄ソーラーチャレンジプロジェクト監督
●櫻井智明 様(進行)
慶應大学大学院
■イベントレポート
多様化する社会の中で、教育はもはや学校の教員だけでなく、産業をも取り込んだ地域のコミュニティで取り組まねばならない時代となりました。
昨年実施した「教育」ワークショップでの活動を受け、今回は沖縄県南城市の教育の課題や人材育成への活動を取り上げ、同様の課題に取り組む方々をお招きし、今後の学びの場づくりを考える機会となりました。
文部科学省の取り組みを含めた国からの視点、地域性は異なる柏市からの視点、全国各地域でICTによる教育課題の解決をはかる視点、全国規模の教育ICTを推し進める視点、など、個々の活動や知見が非常に興味深く、あっという間の3時間でした。
ここでも、容易に、子供達、地域、産業と学びの場などを生きた形でつなげられるオープンプラットフォームが求められているという実感を新たにしています。
目標とする、今後の具体的な活動までは、残念ながら落とし込めませんでしたが、その後の懇親会でもさらに深い意見交換もできましたので、引き続き、ご参加いただいた方々のご支援を受けつつ、活動を進めていきます。