■プロジェクト名
IoTプラットフォームPJ
■プロジェクト期間
2018年4月〜2020年2月(予定)
■プロジェクト概要
本プロジェクトでは「データの利活用を促進する」ことを目的としてOSSのIoTプラットフォームの機能検証を行い、ユースケースを検討しIoTプラットフォームを使ってみることで、得られた知見をIoTプラットフォームのコミニュティやOOLの会員に共有する。
◼️プロジェクトの背景
沖縄オープンラボでは設立当初からSDN/クラウドという通信とコンピューティング技術を扱い、サーバにデータを運ぶという技術を追求してきた。近年の技術動向としてはIoT/AI技術が注目されており、データの収集や利活用をしていく方向に流れがある。
欧州で始まったFIWAREというOSSのIoTプラットフォームが日本でも自治体・公共を中心に注目されている。
◼️2018年度プロジェクトの活動内容
●データ利活用における本PJの位置付け
●基本動作検証
・目的
FIWAREを使ったことがなかったので機能理解、環境構築方法、使い方の調査を通して知見をためて、それを展開する。
・検証概要
FIWAREの機能モジュールを組み合わせて1つのDocker Componentを作成し環境を構築する。
構築した環境に擬似センサーデータと県オープンデータをそれぞれ蓄積し、データが取得できることを確認する。
・検証成果
FIWAREの環境をOOLのテストベッドに構築し、データを蓄積することが確認できた。得られた知見をまとめてOOLのGitHubで公開
●実際のセンサーを利用した検証
・目的
実センサーを使用してセンシングデータをFIWAREにアップロードするために、どのような手順や設定が必要か、またどのような課題があるかを抽出する。
・検証概要
実際のセンサーを利用し、FIWAREにデータをアップロードの確認をする。
データモデルの適用方法をデータの正規化の観点で調査し、実センサーの環境に適用できることを確認する。
・検証成果
データモデルを適用して、実際のセンサーを使いOOLのオフィス環境データとして湿度、温度、臭気を蓄積できること確認できた。
得られた知見をFIWAREのコミニュティにフィードバック。
●FIWAREの負荷検証
・目的
FIWAREを使ってセンサーデータを収集/蓄積する際の最もシンプルな構成およびデフォルト設定での性能上限を把握する
・検証概要
FIWAREコンポーネントを利用し、最もシンプルでパラメータチューニングを行わない構成でスループットの上限と傾向をつかむ
・検証成果 最もシンプルな構成のFIWAREの性能の上限値、傾向を知ることができた。
◼️2018年度 プロジェクトの成果と課題
●成果
・各種センサーやRaspberryPiを使用してFIWAREへデータを蓄積することによって、IoTプラットフォームに関する基本的な知見を幅広く蓄積できた
・データ利活用のためのデータモデルの標準化について理解できた
・IoTプラットフォームの機能やアーキテクチャ、性能面の課題などを把握できた
●課題
IoTプラットフォームの利用やデータ利活用を促進するためには、実際のユースケースに近いデータを使って収集・蓄積・分析する必要がある
◼️2019度の活動内容
●活動方針
・本プロジェクトでは「データの利活用を促進する」ことを目的とする
・データを蓄積するだけではなく、データを分析・利活用するPJへ発展
・テストベッドで利用可能な大容量データ収集・蓄積基盤の整備よりユースケースに近いデータを使って分析する
・技術者目線で、より利用しやすいIoTプラットフォーム、データ利活用環境を評価する
・足りない機能は他のOSSも活用する
●活動内容
・分析基盤を用いたタクシーデータの分析
・目的
データベッドの分析機能の強化
・ゴール
データベッドのデータ(位置,乗降情報)の分析基盤を用いた分析を実施する
・内容
Hortonworks HDPが内包するHadoop,Hive,Sparkを利用して位置情報,OBD2,乗降などのデータを基に以下のような分析を行う
①タクシー毎の乗降時間から空車率を算出し、高収益ドライバーの運転経路や乗車地点(GPS)の傾向の分析
②危険運転診断
③GPSや速度データ等を基にした、危険運転しやすい地域の分析
④GPSや振動データを基にした、道路陥没地点の分析
⑤GPSや速度データを基にした、渋滞地点の傾向分析
◼️フォーラム、講演、公開資料
・技術ブログ(Qiita)の執筆