一般社団法人 沖縄オープンラボラトリ 理事長 

伊藤 幸夫

 

2013年(平成25年)5月に、次世代ICT基盤技術の実用化・普及を目的として一般社団法人沖縄オープンラボラトリが誕生し、皆様のご支援を賜りながら4年が経ちました。

初年度は、環境構築と知名度アップの観点から、SDN・クラウドの各種機器(White Box含む)によるテスト環境の構築や、沖縄県内を中心とした各種セミナーやハンズオン研修による人材育成活動を開始するとともに、12月にはOkinawa Open DaysというSDN・クラウドの第一人者を集めた国際会議を開催しました。
2年目は、構築したテスト環境をテストベッド(Test Bed)として整備し、SDN・クラウド技術を融合した各種プロジェクトを実施するとともに、会員向けにサービス提供を開始しました。またOkinawa Open Daysの国際化を進め、講師陣として海外から11名の著名人を招聘し、国内外の多くの技術者に交流の場を提供することができました。さらにアジア展開の第1歩として台湾のIII(Institute for Information Industry)と技術者交流を開始しました。
3年目は、ネットワーク分野とサーバ分野の最先端技術であるSDNとクラウドの融合に加え、NFV、OpenDaylight、マルチクラウド連携といった技術要素もテーマに加えたテストベッドの拡充及び研究・検証プロジェクトを推進しつつ、会員の技術者が気軽に参加できる場としてのフォーラム活動も開始しました。また人材育成においては、業界の即戦力の育成を目指したスペシャリスト育成プログラムを追加するとともに、ワークショップとして、各業種・業界から第一人者の方をお招きした異業種交流による勉強会も数多く開催しました。国際交流においては、台湾のIIIの協力の下、海外で初めてとなる国際シンポジウムを台湾にて開催しました。
4年目には、ビッグデータ・IoT・AI・セキュリティなどの新しい技術分野との融合を当ラボのテストベッド環境の活用も模索しつつ多彩なユースケースへ反映させる活動の推進、従来からの各種オープンソースソフトウェア(OSS)コミュニティとの連携強化の一環としてのOPNFV認定ラボ資格の取得、会員の経営層によるOOLサミットの開催、海外での国際交流会の第2弾としてマレーシアで国際シンポジウム開催などを実施しました。
5年目は一つの区切りとして、スタートアップも含め、幅広い業界から企業が参加しやすくなるよう賛助会員の会費と資格の改定を行いました。また、SDNからSDxへ取り組みの幅を広げるとともに、各種のデータの活用につながるようなデータベッド(Data Bed)の構築・運用にチャレンジしてまいります。

本ラボラトリの活動にご賛同いただきました会員も、47(正会員:6、賛助会員:20、特別会員:21)の団体・企業(2017年6月現在)となり、多くの関係者の皆様のご指導とご支援を賜りましたことを深く感謝申し上げます。
アジアの国際研究開発拠点としての活動としては前述しましたように、2014年から台湾の産業界にてICT技術推進活動を行っているIIIとの連携によるIIIの技術者の受け入れ、台湾で開催されたOpenStack Day Taiwan 2015への出展や2015 Taiwan SDN 2nd Plugfestへの参加も行いました。また、マレーシアのUniversiti Kuala Lumpur(UniKL:クアラルンプール大学)とは2017年3月にクアラルンプール市で国際シンポジウムを共催し、IIIからも講演をしていただくとともに本ラボのメンバーも多数参加し活動の紹介を行っております。またOpenStack Summit Tokyo 2015、OPNFV Summit 2017への参加や各種会合での発表など、グローバルな舞台へと活動の場を拡げております。

当ラボラトリの掲げる「SDNとクラウドの融合」という技術分野の枠を超えた活動をテーマとした研究開発機関は世界的にもユニークな存在であると認識しており、NFV・各種OSS・マルチクラウド・ビッグデータ・IoT・AI、セキュリティなどとの融合にも取り組み、今後も次世代ICT技術の普及実用化に向けて役割を果たす所存です。

皆様のより一層のご支援とご指導を今後とも賜りますようお願い申し上げます。
 

名 称 一般社団法人 沖縄オープンラボラトリ(略称:沖縄オープンラボ、OOL、等)
設 立 2013年5月8日
所在地 〒901-2122 沖縄県浦添市勢理客4-19-3 NTTコム那覇勢理客ビル5階
代 表 理事長 伊藤 幸夫
目 的 情報通信における先進技術(次世代ICT基盤技術)の実用化、普及のための
​    国際研究拠点の形成、研究活動の推進
  • 情報通信における2つの潮流、世界的なICT基盤の変革要素であるクラウド技術とネットワークの変革要素であるSDN/NFV技術に着目、より柔軟で使い易いICT基盤の実用を目指し、両者の融合を図る世界的にもユニークな研究機関を目指す
  • もうひとつの潮流であるオープンソースを活用し、オープン性に富んだ、自由度の高いICT基盤の実装を図る
  • これらのICT基盤の実用化、普及に向け、標準化推進団体やオープンソース開発コミュニティと国際的な連携活動を推進するとともに、当該技術領域に関する技術者育成を図る
  • 沖縄オープンラボラトリの研究成果は、原則としてオープンに開示する
  • ​活動結果については、オープンソース化しオープンソースコミュニティ等に発信する