IoT/ビッグデータ・ユースケース【テレメトリーシステム】

2015/07/01

■プロジェクト名

IoT/ビッグデータ・ユースケース【テレメトリーシステム】

 

プロジェクト期間

2015年7月~2016年3月

 

■プロジェクト概要

(一社)STEAMおきなわが実施しているTeam OKINAWAソーラカーチャレンジにおけるテレメトリーシステムの開発・研究・検証活動を通して、移動体などの計測機器からのデータ収集、蓄積、可視化や解析などの利用における実践を行う。 これにより、IoTやビッグデータなどの領域におけるICT要件を把握し、今後の活動に役立てるとともに、特に沖縄を中心にものづくりとITのコミュニティを形成することを目的とする。

 

■活動ビジョン

(1)「ものとICT」融合の時代に合った情報システム・情報アーキテクチャの創出
 IoT、ビッグデータ、遠隔制御等の分野において、SDN、クラウドの利点を活かした標準的なシステムモデル、インタフェース、プロトコル等を実践の中で構築する。
(2)利用者+ものづくり+ICTの三位一体の枠組み創生
 利用者と、ものづくり、ICTの人々が目標にしたがい取り組むべき場、プロセスの整備を産官学一体で行う。
(3)「ものとICT」新時代の産業を支える人材の育成
 ユーザの目線、ものの目線、情報システムの目線で、事柄を取り扱える人材の育成にひつような「こと」を明らかにするとともに、モデルとなる人材を育成する。

 

■活動内容

(第1期)活動の土台となるテレメトリーシステムの開発
移動体であるソーラーカー計測ボードから、走行状態、位置情報、蓄電・発電状況などを収集・蓄積・可視化するテレメトリーシステムを開発し、今後の活動の基礎とする。またソーラーカーレース鈴鹿2015にて運用を行い、現場利用での問題点などを抽出する。
★2015年6月より開始し、2015年8月に完了した。

 

(第2期)移動体テレメトリーのクラウド化研究・開発
特に車、公共交通機関などの移動体におけるテレメトリーについてクラウド化の要件整理、研究・開発、試作、検証活動を行った。

 

(第3期)静体テレメトリーのクラウド化、データ解析の研究・開発
土地、建物、据付物などの移動しない対象におけるテレメトリーについてクラウド化の要件整理、研究・開発、試作、検証活動を行う。また、計測データの解析、フィードバックを実施する前提でビッグデータ処理に関する研究・開発、組み込み、検証活動を行う。
★8月以降:移動体および静体のテレメトリーシステムのクラウド化研究・開発・検証として継続。

 

■活動体制

 

■ソーラカー・テレメトリーシステム概要

ソーラーカーの走行、発電、蓄電の情報は短距離無線通信でモニタリングを行っていた。しかし、鈴鹿大会では近距離からのモニタリングは不可となり、モバイル通信によるインターネット経由での情報送信機能の追加や、クラウドによるモニタリング機能の新規開発が必要となった。そこで、インターネットからのモニタリングを可能にする新たなテレメトリーシステムを開発し、検証した。

 

■開発内容と検証結果

□開発内容

本システムにおいては、矛盾の無いデータ更新が可能な高度なトランザクション機能を有したデータベースではなく、順次追加と大量データの検索取得を行うことができるデータストアが適しているという判断より、オープンソースの検索エンジンであるelasticsearchを選択した。また、今回は分析が用途ではなく、リアルタイムの可視化が目的であるため、可視化機能が豊富なオープンソースのダッシュボード機能であるkibanaを選択した。

このソリューションを今後拡張すると、可視化だけでなく、集計・分析のためのHadoopやSparkを強化することでビッグデータ処理を追加すること、その結果をドライバに返すことも可能になる。

 □検証結果と今後の課題

オープンソースの検索エンジンであるelasticsearch、ダッシュボードであるkibanaを利用するだけで、短期間でのテレメトリーシステム開発が可能であることを確認した。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし、ソーラーカーからの通信は素のCSVデータをそのまま転送するだけであり、特別な制御を行わず、セキュリティ対策も施していないことから容易に改竄、のぞき見も可能である。今後はIoT向けのプロトコルの検証などを実施する必要がある。逆にリスクを承知した上での簡易なモニタリングであれば、今回のようなシンプルな構成で短期間でのシステム構築が可能である。

また、elasticsearch、kibanaにおいては、単一構成のデータストアの限界を超えた場合のスケール機能を持っていない。従って、より大量のデータを取り扱うための分散などの対策を行うスケール機能の提案は今後検討する。

今回はTeam OKINAWAという単一チームのための仕組みであった。従って複数チームや車両の分析を並行して行う処理系に対しての要件は未検討である。今後はクラウドの特性を活かし、並行処理が可能なシステム拡張について検討する。
 


(参考)ソーラカーレース鈴鹿

競技会名:FIA ALTERNATIVE ENERGIEIES CUP ソーラーカーレース鈴鹿2015(国際格式)

開催日程:2015年7月31日(金)公式車検、フリー走行2015年8月1日(土)エンジョイI/II 4時間耐久、ドリーム、チャレンジ、オリンピア 5時間耐

開催会場:鈴鹿サーキット 国際レーシングコース(フルコース1周5.807km)
主  催:一般社団法人日本自動車連盟、株式会社モビリティランド

 

(参考)STEAMおきなわ

名    称:「一般社団法人STEAMおきなわ人材育成協議会」
STEAMとは:グローバルリーダーを育成するために考案された近年注目される人材育成プログラム。

サイエンス(Science)、テクノロジー(Technology)、エンジニアリング(Engineering)、アート(Arts)、数学(Math)に重点を置いた人材育成の用語。

経済が今後も拡大して行く過程では、間違いなく、これら4つの分野が中心を担うと言われている。

この5つの分野で多くのアントレプレナーシップ(外界思考と起業家精神)を有するグローバルリーダーを育成し、社会の牽引役となる人材を輩出することを目的としたプログラムのこと。


活動:
(1) 体験型ワークショップ事業

(2) 教育機関や企業、任意団体への人材育成支援事業

(3) 人材育成に資する教材開発事業

(4) 人材育成、教育、文化、芸術、科学技術に関わる者への研修事業の実施

(5) 人材育成、教育、文化、芸術、科学技術の振興に資する諸外国との交流事業

(6) 人材育成、教育、文化、芸術、科学技術の振興に関する普及啓発事業

(7) 人材育成、教育、文化、芸術、科学技術に関する調査・研究開発事業

(8) 人材育成事業の発展に資する他の団体、組織との連携事業

(9) 協賛企業の広告事業

(10) その他当法人の目的を達成するために必要な事業 (主たる事務所の所在地)

 

(参考)Team Okinawa

沖縄の中高生が主体となって「ソーラーカー」を創り、競技大会出場を実現するプロジェクト

(鈴鹿2014の様子)


Team OKINAWAは、再生可能エネルギーの活用や様々なものづくりへの挑戦を通して、未来のエネルギー社会における環境技術の創造に貢献できるチャレンジ精神溢れるエンジニアの育成と、社会啓発活動や児童への環境教育活動に取り組んでいます。

2007年、沖縄の子どもたちがソーラーカーレース出場に向けて動き始めました。2008年、日本で初めての中学生主体のチームとして、手づくりのソーラーカーで鈴鹿サーキットを疾走。

2009、2010年と鈴鹿で経験を積んだ彼らは2011年、満を持して念願の世界大会に挑戦しました。

2010年10月、ソーラーカー”LEQUION” (レキオン)は、オーストラリアの灼熱の大地でMITやケンブリッジ大学などのチームとともにスターティンググリッドに並びました。

レース初日からMITやケンブリッジ大を含む18台を抜き去り、2日目には、スタンフォード大学を抜き10位につける実力を見せました。 その後、ブッシュファイア(山火事)や砂漠の豪雨などの例年に無い悪天候に行く手を阻まれながらも、太陽エネルギーで総距離2400kmを走破。総合13位という結果を残しました。

 

 

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