第4回はメディアをテーマとし、「放送というメディアは未来をどうデザインするのか?」と題してメディアの未来についてワークショップを開催しました。
インターネットの登場、コンテンツのデジタル化等により、放送、新聞、出版および広告といったメディア業界は大きな変革の時代を迎えています。 コンテンツの多様化や4K/8Kといった大容量化、ネットによる双方向サービスの活用や広告等のビジネスモデルのあり方などITにも深く関わるテーマが多数存在する分野でもあります。
今回は、業界の最前線で、大変革時期のメディアにイノベーションを起こそうと取り組まれている方を講師としてお呼びし、新たなメディア像を創造するワークショップとなりました。
■実施概要
日 時:2014年11月28日(金)14:00-17:00 会 場:沖縄県市町村自治会館 参加費:無料(事前登録制)
■プログラム
(1)(株)TBSディグネット取締役 中尾 聡氏 ご講演
(2)パネルディスカッション 15時~15時45分
(株)TBSディグネット 中尾 聡氏
琉球放送株式会社 平川 靖士氏
(3)参加者を交えたディスカッションMC/慶應大学 櫻井 智明氏
■講師
中尾聡氏
TBSディグネット 取締役。 1987年TBS(現TBSテレビ)入社。メディア系および事業系の職種を歴任。 インターネット、BSデジタル放送、ワンセグ放送などデジタルメディアの立ち上げを多数経験。 2010年よりTBSディグネット取締役を担当。 平川靖士氏
琉球放送(RBC) テレビ編成局編成部。 琉球大学卒業後、1996年、琉球放送株式会社入社。
東京支社営業部を経て休職、2001年国際大学(新潟県)国際経営学研究科E ビジネス経営学コース入学。
2002年卒業して復職後、報道部、本社テレビ営業部、東京支社営業部を経 て、2009年より本社編成部(テレビ)。
■イベントレポート TBSという代表的なマスメディアの中で、常に新しい時代を先取りし、サービスとの融合に取り組んで来られた中尾氏に、未来のメディア、テレビの方向性についてご講演をいただいた。 様々な放送デバイスやネットの登場、また動画の高解像度化により従来のマス広告モデルにから脱却し、新たな映像としての発展や、サービスの一部としてコミュニケーションを構成するエコシステムの構築など、今後のメディアの方向性が示されたと考える。 従来のテレビ世代からは創造ができない社会とメディアの関わりの時代が目の前に来ている実感を持てることができたことで、サービス視点であるべきインフラの形を描く必要性を強く感じることができた。 デバイスの多様化は進んでいるものの放送という形態は現在でも様々な生活やコミュニケーションの入り口となっている。そこにおいてこれまでのデータを流すという考え方でなく、その内容に着目し、同期や制御を加えることでさらなる発展が起きることを想定し、データ処理の方法論を考えていきたい。 また、ネットサービスの発展で、メディア素材の取り扱いの幅が広がり、例えば沖縄をはじめとした地域性を活かしたデータの取り扱いにより、国際的なことやマスの視点から独立した、あらたな地域に根ざしたメディアの形態もあるのではないかと感じるところがある。 データ活用軸のひとつとして地域を置いた仕組みを構築できる可能性についても取り組みの価値があると考える。